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2015.04.22更新

 相続税については連帯納付義務の制度があります。これは同一の被相続人から相続または遺贈によって財産を取得した人は、その相続税または贈与税について互いに連帯して納付する義務を負うというものです(相続税法34条1項)。

 つまり、相続税の連帯納付制度では、自分の相続税を支払っても他の相続人が相続税を支払っていなければ、その分も自分が支払わなくてはならなくなるのです。しかし、他の相続人の相続税の支払い状況などは必ずしも分かるわけではありませんから、まさに突然他の相続人の相続税支払い義務を負わされてしまうことになりかねません。

 なお、現在は納付義務から5年を経た場合、他の納付義務者が延滞納付の許可を受けた場合などはこの連帯納付の義務は課せられないことになっています。

 

 連帯納付義務の範囲は自分の受けた利益の価額が限度とされていますが、不動産を相続財産として取得した場合には相続時の財産が基準になります。すると、不動産を売ってその代金で連帯納付をしようとしても、既に不動産の価額が相続時よりも下落していたような場合には不動産を売っただけでは連帯納付義務を履行できない場合も生じます。そうなると受けた利益の価額を限度とするとはいっても、現実には取得した不動産以上の支出を強いられることになりかねません。

このような制度がある以上、相続税を課せられる相続人が複数いる場合には何らかの工夫をしておくことも考えなければならなくなるでしょう。

 

 

投稿者: 弁護士 内藤貴昭

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