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2015.08.19更新

 借地上建物の譲渡をする場合、借地権者である建物所有者は地主の承諾を得る必要があるのが通常です。この際、地主からは承諾料と引き換えに譲渡の承諾を得ることになると思いますが、この地主からの承諾を得られない場合や承諾料で折り合いがつかないような場合、借地権者が裁判所へ申し立てることによって地主からの譲渡承諾に代わる裁判所の許可を得ることができます(借地借家法19条1項)。この場合、裁判所が適切な譲渡承諾料を定めることなどにより、この承諾料の支払いと引き換えに譲渡承諾がなされたことになります。

 本件でも依頼者である借地権者が地主の承諾を得ようとしたところ、これが得られなかったため、裁判所に対して譲渡承諾許可を求める裁判を申し立てました。

 ところで、この裁判中、地主側は第三者への譲渡に反対し、譲渡するのであれば第三者にではなく、自分に対して譲渡して欲しいと言いました。譲渡許可承諾の裁判中に地主からこのような申立てがなされると、裁判所は相当の対価を定めたうえ、地主への譲渡を命じることができます(借地借家法19条3項)。これは地主側の介入権と呼ばれるものであり、本件でもそのような申立てが地主側からなされました。

 その後、地主側と譲渡額を定めるための話し合いを行い、いろいろと紛糾はしましたが、結果的に譲渡額が定まり、地主への借地上建物の譲渡をする内容の和解が成立しました。

  このケースでは地主からの承諾を得られない状態の中で、思い切って譲渡承諾許可の裁判を申し立てたことによって双方にとってよい解決に導くことができました。

投稿者: 弁護士 内藤貴昭

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